
半年前、右目が突然白くなって見えにくくなり、かかりつけの眼科で「眼底出血」と診断されました。今は定期的に通院し、目薬をさしていますが、頭を動かすと視界に雲のようなものが入ってきます。手術が必要なのか心配です。糖尿病の基礎疾患はありません。(福井県、80代女性)
【お答えします】棚橋俊郎・福井県済生会病院眼科主任部長
■眼底出血で硝子体が混濁
眼底とは、水晶体より奥の眼球内部を指し、光を感じる網膜や透明なゼリー状の硝子体などがあります。何らかの原因で、網膜に出血が起きることを眼底出血といい、出血が多いと硝子体に出血が拡散します。原因としては糖尿病から起きる糖尿病網膜症や高血圧、高脂血症、加齢から起きる網膜静脈閉塞(へいそく)症などがあります。その他にも網膜が破けて出血する裂孔原生硝子体出血、網膜細動脈瘤(りゅう)破裂、加齢黄斑(おうはん)変性による出血などが考えられます。病態によって自覚症状が軽度のものから、ほとんど見えなくなる重度のものまでさまざまです。
ご質問では、視界に雲のようなものが見えるとのことですが、それは眼底出血で混濁した硝子体が見えていると思われます。出血による硝子体の混濁は徐々に軽減していくことが多いですが、完全には消失せず、場合によっては再出血により増悪することがあります。80代のご高齢ですので、高血圧や動脈硬化からくる網膜静脈閉塞の可能性が高いと思えます。
■視力低下なら手術も選択肢
治療は再出血を予防するため血管強化剤などの内服を行いますが、硝子体の混濁を直接消す薬はありません。その他、硝子体出血や血管新生緑内障などの合併症を予防するため、網膜にレーザーをあてる光凝固療法があります。また網膜が浮腫(はれること)を起こして物がゆがんで見えたり、暗く見えたりすれば、硝子体内に薬物を注射することが有効です。雲のようなものがどうしても邪魔であったり、再出血して高度に視力が低下したりすれば、手術の適応と思われます。
手術は硝子体を切除し、眼底出血の原因となる部位にレーザーを照射します。場合により白内障手術を同時に行います。局所麻酔で1時間ほどの手術で、よほど病態が進行していない限り術後数日で見やすくなります。最近では手術法が進歩し合併症も少なくなりましたので、恐れることはありません。
半年間、病状が進行していないようなので、手術は必要ないように思えますが、眼底出血の原因や病態により治療法が異なりますので、主治医とよく相談してみてください。
"手術" - Google ニュース
June 15, 2020 at 05:00AM
https://ift.tt/2zuAMWe
視界に「雲のようなもの」、手術は 目が突然白く、「眼底出血」と診断 | 医療 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE - 福井新聞
"手術" - Google ニュース
https://ift.tt/2FNQyuU
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "視界に「雲のようなもの」、手術は 目が突然白く、「眼底出血」と診断 | 医療 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE - 福井新聞"
Post a Comment