5打差5位から出た渋野日向子(25=サントリー)は7バーディー、3ボギー、この日のベストスコアとなる66で回り通算3アンダー207、首位と2打差の4位へ順位を上げた。14番パー4ではカップの縁に止まったボールが10秒間止まった後にコロリと入ってバーディーを奪取。「10秒の奇跡」を起こして弾みをつけた。メジャー優勝となれば2019年8月の全英女子オープン以来、5年ぶりの快挙となる。22年大会覇者のミンジ・リー(オーストラリア)ら3人が5アンダーで首位に並んだ。

     ◇     ◇    ◇   

渋野のボールはカップの縁にとまりかけたが、実は「10秒の奇跡」には、しっかりとしたルールがあった。

ゴルフ規則13・3aに「ホール(カップ)にせり出している球」と明記されている。選手にはそのホールに歩み寄るための合理的な時間に加え、ボールがカップに落ちるかどうかを確かめる時間が10秒間認められている。ボールが待ち時間内にカップに落ちた場合、直前のストロークでホールアウトしたことになる。10秒以内に落ちなかった場合は止まったものと扱われる。次のプレー前に落ちた場合、直前のストロークでホールアウトしたことになるが、そのホールのスコアに1罰打が加わる。ボールが止まってから10秒以内ではない。