【ワシントン=船越翔】米製薬大手ファイザーは20日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請したと発表した。ワクチンは最終段階の臨床試験で高い有効性が確認されていた。新型コロナワクチンの申請は米国内では初めてで、早ければ年内にも接種が始まる可能性がある。
ファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は声明で、「今日は人々や科学にとって歴史的な日だ」と自信を示し、世界各国の規制当局にも数日以内に、使用に向けた申請手続きを始める方針を明らかにした。米メディアによると、FDAの承認には数週間かかる見通しだ。
ファイザーが独製薬企業ビオンテックと共同で開発したワクチンは、人工合成した新型コロナの遺伝子の一部を接種する。約4万3500人が参加した臨床試験では、95%の有効性が示され、深刻な副作用はみられなかったとしている。
年内に最大で5000万回分、来年に13億回分を生産する見通しで、日本政府も来年上半期に1億2000万回分の供給を受けることで合意している。
ワクチンが実用化された場合、米政府は医療従事者や高齢者らに優先的に接種する方針だ。一般の人々が接種を受けられるのは、「来年4月頃」(アンソニー・ファウチ国立アレルギー感染症研究所長)になりそうだ。
ファイザーのワクチンは氷点下約70度で保管する必要があり、解凍後の使用期限は冷蔵保存でも5日間と短い。米疾病対策センター(CDC)は各州に、ワクチンの輸送や保管などの計画を定めるよう求めている。
新型コロナワクチンを巡っては、米バイオ企業モデルナも臨床試験で参加者の94・5%に予防効果がみられたと説明しており、FDAに緊急使用許可を近く申請する意向を示している。
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