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「原さんが正しい」 中央大監督が箱根で直面した現実 諦めない夢:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 「この10日間は長かったですね……」

 1月2日、箱根駅伝往路のゴール地点・芦ノ湖

 中央大学の藤原正和監督は、神妙な顔つきで話し始めた。

 優勝候補の一角に挙げられていたが、1区で19位と大幅に出遅れた。

 その後もエースの吉居大和が2区で区間15位、3区の中野翔太も区間20位。

 復路でも差を埋められず、13位でシード権を失った。

 チームに異変が起きたのは昨年の12月23日だった。

 1人が発熱を訴えた。

 翌日、翌々日と1人ずつ増えていった。

 27日には一気に5人が風邪などの症状を訴えた。

 結局、エントリーした16人のうち14人が大会直前に体調不良。当日までせきが続いた選手もいた。

 寮内の隔離、消毒、マスク。

 取り得る手段は打ったが、あまりに急な出来事に感染の広がりを抑えられなかった。

 藤原監督は言う。

 「こうなったのは我々マネジメント側のミス。選手たちに対し、申し訳ない以外の言葉が何も出てこない」

 藤原監督は2016年に就任した。

 吉居大和ら有力ランナーが入学すると、この世代が4年生になる第100回箱根駅伝での優勝を思い描いてきた。

 それだけに、「勝負の年にこういうことになった。勝負師としてはやはりショック」。

 現実を受け止めきれないようだった。

 藤原監督には、示したいこと…

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