「心臓手術で脳障害」賠償請求を棄却 東京地裁 - 日本経済新聞

慶応大病院（東京・新宿）で心臓手術を受けた女児が医師のミスで脳に重い障害が残ったとして、両親らが病院側に約2億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であった。中園浩一郎裁判長（桃崎剛裁判長代読）は「担当医師らに注意義務違反があったとはいえない」として請求を棄却した。

女児は先天性の心疾患で心臓内に穴があり、生後3カ月だった2010年12月に慶応大病院で穴を塞ぐ手術を受けた。両親らは血流障害を防ぐ措置が不十分だったとして、脳に後遺症が残ったと主張した。

中園裁判長は判決理由で、手術前の検査や、施術中に人工心肺装置と血管をつなぐ管状の医療器具を装着した方法などについて、担当医師らの注意義務違反は認められないと指摘した。

慶応大病院は「裁判についてのコメントは差し控える」としている。

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May 30, 2020 at 01:57PM
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