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AIと人が共同作業、人工膝関節手術支援ロボット「NAVIO」の実力 - ITmedia

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 加齢で膝関節の軟骨がすり減ったり、骨が変形して膝痛を起こす「変形性膝関節症」。国内の推定患者は約1000万人とされる。治療法は保存療法から外科手術までさまざまあるが、最終的に膝関節を人工関節に置き換える手術(人工膝関節置換術=TKA)が年間約8万件行われている。

photo 手術の様子

 TKAは、近年ではCT画像をコンピュータ上で3D映像化して、手術時に人工膝関節を正確な位置に合わせるコンピュータ・ナビゲーションが使われている。しかし、2019年に発売されたTKA専用の「手術支援ロボット・NAVIO(ナビオ)」という機器を使って手術をする医療機関(全国数施設)も出てきている。

photo 手術支援ロボット「ナビオ」の本体

 どんな機器なのか。19年秋に導入し、20例以上の手術を行っている埼玉協同病院・整形外科の仁平高太郎部長が説明する。

 「ナビオは、赤外線カメラを使って術中に関節の構造や動きを正確に読み取り、膝の状態を3D映像化します。そのデータを基に周囲の筋肉や靭帯(じんたい)のバランスを評価し、搭載されたAI(人工知能)と術者によって今まで不可能だった3次元的な手術デザインが作成されます。骨を削る際も、削る位置や深さも自動でアシストしてくれるのです」

photo 埼玉協同病院・整形外科の仁平高太郎部長

 このナビオの支援によって、計画通りの骨除去部分の誤差は1ミリ、1度以下になり、それだけ従来を上回る正確な手術ができるという。

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 そしてもう1つ大きなメリットは、膝関節の中央で交差し、膝が前後に揺れるのを防ぐ役割をしている「十字靭帯」を温存できるという点だ。十字靭帯は前十字靭帯と後十字靭帯があり、従来の手術で正確に骨を削るためには、十字靭帯を切らないとかなり手術が困難になる。

 通常、行われているTKA全体でみると、前十字靭帯と後十字靭帯の両方を切るケースが6割、後十字靭帯を残すのが3割、両方を残すのが1割程度という。

 「膝の靭帯は、両サイドに2本の靭帯があるので、十字靭帯を切っても正確に人工関節が設置されて安定性が保たれていれば大きな問題はありません。ただ、中には術後に膝の違和感が残り、階段の下りに不安がある人もいます。ナビオは靭帯を温存するTKAのデザインする技術に長けており、靭帯を温存できる中程度の変形の方にはより元の状態に近い膝が再現できて、術後の違和感も少なくなるのです」

 ナビオを使った手術は、従来の手術の所要時間(約1時間半)より15〜20分くらい長くなるが、入院期間は1カ月程度と同じ。かかる治療費も変わりない。

 まだ導入する施設は少ないが、普及すれば日常の活動性の高い世代(50〜60代)にとっては治療効果の満足度が高い手術になるだろう。(新井貴)

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January 23, 2020 at 05:00AM
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