
2度のがん手術を乗り越え、趣味のゴルフで自分の年齢以下のスコアで回る「エージシュート」を達成した女性が鹿児島県にいる。2010年に大腸がん、15年に胃がんを患った。胃の全摘手術後、クラブを握らない日々が3年ほど続いたが、「ゴルフは生きがい」とリハビリに取り組んだ。19年1月、80歳で18ホールをスコア80で回った。生涯スポーツとされるゴルフ。ゴルファーたちの憧れを成し遂げ、「体力の続く限りラウンドしたい」と力を込める。
女性は、同県出水市の宇治野由利子さん(82)。夫の三郎さん(87)がゴルフをしていたこともあり、会社を定年退職した58歳の時、本格的にゴルフを始めた。健康づくりの一環として励み、「開放的な空間でおしゃべりしながら楽しめる」とはまった。
身長155センチと小柄ながら、元々バレーボールをしていたスポーツウーマン。練習に没頭し、正確なアプローチとパッティングを身に付け、09年にシングルになった。10年の大腸がんの手術ではすぐに回復したが、その約5年後に患った胃がんは進行したステージ4と診断された。手術は成功したものの、体重は54キロから37キロに激減。歩くのもきつかったという。
宇治野さん一家は年末に親戚で集まり、ゴルフを楽しむのが恒例行事だったが、手術後は参加できなかった。胆管結石やヘルニアなどの症状もあり、入退院を繰り返した。「元気になってもう一度ゴルフがしたい」。体力の回復に合わせて素振りを始め、ストレッチで体を動かした。
手術から3年4カ月たった18年、ようやく一家の年末ゴルフに参加できた。仲間から「お帰りなさい」と声を掛けられ、パワーをもらった。その翌月、エージシュートを達成した。
今も練習場に通い、月2、3回はコースに出る。4月28日にはホームコースの出水ゴルフクラブのコンペに参加し、スコアは87で回った。「パターが入らなかった」と悔しがりながらも、「仲間と楽しく回れた」。がんと闘う人たちに向けて「必ず元気になると、希望を持って立ち向かってほしい」とエールを送る。(上野和重)
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May 02, 2020 at 07:05AM
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