同病院の指針では、医療行為によって意図しない傷害を負わせるなどした場合、再発防止策の検討のため現場に報告書の提出を求めているが、3件とも未提出で、病院側も「提出が必要な事案ではない」と判断している。この医師を巡っては約3カ月後の17年3月、がんを摘出した別の患者が術後に死亡、術式に誤りがあったなどとして遺族に提訴されている。
山陽新聞社が入手した関連資料などによると、3件の患者はいずれも消化器系がんの男性。手術はこの医師が内視鏡下で実施したが、術後、腸に取り付けたチューブが抜けて栄養剤が腹腔(ふくくう)内に漏れたり、手術とは関係のない腸管に器具が当たったとみられる傷が見つかったりし、3人とも腹膜炎を併発した。
とりわけ大腸がんの男性の手術では、本来温存するべき動脈を切断。血流が途絶えて大腸の一部が壊死(えし)した。そのため、男性は大腸の大部分を切除され、人工肛門の造設を余儀なくされたという。
複数の病院関係者によると、3件目の直後の院内会議でスタッフから「(この医師が)手術を一時的に控え、報告書を出して再発防止策を検討するべきだ」との意見が出た。だが、意見は聞き入れられず、医師はその後も執刀を続け、現在も同じ診療科に在籍している。
3件の手術について、消化器外科を専門とする複数の医師=いずれも岡山県内=がそれぞれ取材に応じ、「手術にも病院側の管理体制にも問題がある」との認識で一致。ある医師は「手術に関する資料などからは、明らかに術前検査の確認が不十分で、術中も適切でない対応が散見される」と指摘し、別の医師は「『問題ない』で済ませるレベルの事案ではない。病院は各症例と真摯(しんし)に向き合って原因究明と反省点の洗い出しを行い、再発防止に努めるべきだ」と述べた。
◇
松本健五・岡山市立市民病院長の話 3件とも医療的な過失はなかった。病院として第三者の医師にも意見を聞き、「問題ない」との見解を得ている。再手術がたまたま短期間に続いただけで、いずれも原因究明や再発防止策の検討などは必要ないと考えている。
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February 26, 2020 at 06:00AM
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緊急再手術1週間に3件 岡山市民病院、同じ医師が執刀 - 山陽新聞
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